血圧を下げる食べ物とは。カギとなる栄養素とメカニズムを解説|管理栄養士

最近、健康診断で血圧が高いと指摘されることはありませんか?高血圧は、普段の食事の偏りが原因で起こり、重症化すると脳卒中や心臓病、腎臓病など死に至る病気を引き起こす危険性があります。そこで今回の記事では、血圧を下げる栄養素や血圧を下げるメカニズムについて紹介していきます。

血圧を下げるカギは『カリウム』

カリウムは、血圧を下げるための欠かせない栄養素の一つです。そこでまず初めに、カリウムを豊富に含む食べ物を紹介していきます。

カリウムを多く含む食材

カリウムは、野菜に多く含まれています。特にカリウムを多く含む野菜として、切り干し大根、ほうれん草、枝豆、人参、小松菜、ブロッコリーが挙げられます。また、果物にもカリウムは多く含まれています。中でも、ドライフルーツや干し柿などの水分が抜けている果物には、重量あたりのカリウム含有量が高くなるため、効率良く摂取できます。さらに、海藻類にもカリウムは豊富に含まれていて、果物と同様に乾燥している海藻ほど、非常に多くのカリウムが含まれています。

なぜカリウムは血圧を下げるのか

では、なぜカリウムが血圧を下げる効果があるのかについて紹介していきます。

血圧をあげる『ナトリウム』との関係

食事による血圧を上げる最大の原因は、過剰な塩分(ナトリウム)の摂取です。そのナトリウムを体外へ排出する役割を持つものが、カリウムです。カリウムは、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑え、尿として排泄を促します。その結果、血液中の過剰なナトリウムが調節されて、血圧を下げる効果があると言われています。またカリウムは、細胞内液と血管(細胞外液)との浸透圧を調整して、一定に保つ働きがあり、これも血圧を下げる要因の一つだと考えられています。

管理栄養士からのポイント

次に、カリウムをより効率的に摂取するための注意点について説明していきます。

カリウムは水溶性のため調理法に注意

カリウムは水に溶ける水溶性の性質を持つため、野菜や果物を水にさらしたり、細かく切って茹でたりすると、水に溶けて摂取量が少なくなってしまいます。したがって、食材を茹でるときは茹で汁も使ったり、茹でる工程を蒸す調理工程に変更したりして、煮汁ごと食べられるメニューや生食で食べれるものは生で食べるなどの工夫を凝らすと、カリウムをより多く摂取できます。

塩分コントロールも大切

これまで血圧を下げる栄養素とメカニズムについて紹介してきましたが、食生活において最も注意しなければならないことは、ナトリウム(塩分)の過剰な摂取です。そこで、厚生労働省では成人の1日の食塩の目標値を、男性7.5g、女性が6.5gと決めました。しかし現状は、令和元年の国民健康・栄養調査の結果から、1日の食塩摂取量の平均値が10.1gと目標値より大幅に上回っています。そこでまずは「減塩」を意識することから始めましょう。

例えば、外食やインスタントの食材には比較的多くの塩分が含まれているため、自炊を積極的にすることが望ましいです。また、塩で味付けする料理では、調理途中で味付けするのではなく、最後に上からかけると、少量で同じ塩味を感じることができます。このように最近では、美味しい減塩レシピもたくさんあるので、ぜひ一度自炊に挑戦してみてはいかがですか?

まとめ

高血圧は、誰でもなる可能性がある身近な病気です。今は正常な血圧の方でも、油断して偏った食生活を送っていると、高血圧になる恐れがあります。普段から、血圧を下げる食材や減塩を意識した食事を心がけ、健康的な生活を送りましょう。

参考資料

・日本食品標準成分表2020年版(八訂):文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html 

・日本人の食事摂取基準2020年版 P266~277
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html 

・令和元年「国民健康・栄養調査」の結果を公表します (mhlw.go.jp)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14156.html 

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