水虫がうつる原因とは。うつる環境や対策法、受診の勧告までチェック

フローリング

水虫はヒトからヒトへとうつる病気であり、男女や年齢に関係なく感染します。そのため「水虫かもしれない」と思ったときに、うつらない・うつさないように対策する必要があります。

今回は、水虫の原因である白癬菌の特徴と水虫がうつる理由を踏まえて、すぐにできる感染対策の方法について紹介していきます。

水虫の原因とは

そもそも水虫とはなんのことでしょうか?

水虫とは、江戸時代から使われている通称であり、正式名称は『足白癬(あしはくせん)』といいます。足白癬の原因は、白癬菌(はくせんきん)と呼ばれる真菌(カビ)の感染です。

手や身体など全身どこでも感染しますが、白癬菌は高温多湿を好むため靴やソックスで蒸れやすい足の感染が多いです。水虫は男性のイメージがあると思いますが、男女比は1:1と性別問わず発症しています。

なぜ水虫はうつる?

水虫がうつる原因は、水虫に感染している人が移動することで、白癬菌の付着した垢や角質が床などに散ります。その床などを歩いたり触ったりすることで、ヒトからヒトへ菌がうつります。

白癬菌はヒトの皮膚に付着して爪や髪、角質などに含まれるタンパク質(ケラチン)を栄養分として増殖します。また、生命力が強く、数週間生き延びるのも特徴で知らないうちに感染しているケースもあります。

触れた場合すぐにうつる?

びっくりする女性

付着後、すぐに感染するわけではありません。正常な皮膚であれば最低24時間、傷口などに付着した場合では12時間で感染するという報告があるため、感染を成立させないように日頃から皮膚を清潔に保つ習慣や対策をすることが必要です。

うつりやすい場所

垢や角質が落ちやすいのは皮膚がふやけた状態です。

  • お風呂上りの浴室や脱衣所、バスマット
  • プール
  • 温泉施設

うつりやすい条件

「高温多湿の環境」「皮膚のバリア機能が低下している」条件の場合、うつりやすいです。

うつりやすい条件

  • 長時間靴やソックス、ストッキングを履く
  • 足を洗わない
  • 傷口に付着
  • 糖尿病や薬物治療などで免疫力が低下している

うつさない・うつらないための対策

以上の特徴を踏まえて、水虫をうつさない・うつらないためにどのような対策を取ればよいか考えていきましょう。

スリッパやバスマットは自分専用を使う

スリッパ

家族と生活をしている方は感染リスクが高いです。そのため、はだしで歩くことはやめて通気性の良いスリッパを利用しましょう。また、先ほども述べたように白癬菌は生命力が強い菌です。スリッパやバスマット、タオルなどは自分専用のものを作成し、家族にうつさないようにしましょう。

天日干しをする

洗濯物

白癬菌は高温多湿を好みます。日ごろ使っているマットやスリッパ(特にトイレスリッパなど共有するもの)など天日干しをして通気または乾燥することで白癬菌が住みにくい環境にしましょう。

こまめに掃除する

掃除

床や畳に加えて髪の毛やホコリにも白癬菌がまぎれています。部屋をこまめに掃除して原因を取り除き、換気や除湿をおこなうことで白癬菌を減らしていきましょう。

水虫になったら受診すべき?

もし、水虫に感染してしまったら白癬菌が角質の奥まで浸透する前に早めの治療をおすすめします。

これまで水虫の診断経験のない方は、皮膚科などへ受診してみましょう。

以前、水虫と診断された方は市販薬などで対処するのも手段のひとつです。市販薬を買う前にこちらをお読みください。

ただし、市販の水虫薬を使用して2週間経過しても症状の改善がみられなければ病院へ受診しましょう。市販薬を使えない方もいますので、こちらをお読みください。

うつらないためにはまず「行動」が大切

女性 足の裏

水虫の原因である白癬菌は生命力が強くとてもやっかいな存在です。

自分もしくは家族の誰かが「水虫かも」と少しでも思われたら早めの対策を取るようにしましょう。

早めの行動をすることで本人、そしてその周りの人の健康につながります。

参考資料
水虫受診のちょっと意外な季節差、男女差|日経メディカル 
加藤卓郎:皮膚真菌症と環境.真菌誌,第47巻第2号,2006年と環境 
白癬(水虫・たむしなど) Q28 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) 
白癬(水虫・たむしなど) Q26 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) 

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